2016年07月28日

谷口雅春「日本民族の交換輸血の反応」~谷口雅春の異物排除思想~

●「白血病にかかった暁雄(あけお)ちゃんに血液全量の交換輸血を行って、いくらかでも寿命を延ばしてみようとする日赤中央病院の未曾有の実験は、結局不結果に終って入院以来一ヶ月半で鼻血の出血甚だしく病勢悪化してついに死亡してしまったのである。それは結果から考えれば、医学の失敗というよりも暁雄ちゃんの霊魂が高級霊であって、地上の寿命がすでに卒業時期に来ていたのだと考えられるのは、死期が近づくと、六歳の幼さでありながら、側らにいる人々に別離のお礼を言って昇天したのでも知ることが出来るのである。フランスで高所から墜落して腎臓をメチャメチャに打撲した少年が、生憎一個しかない腎臓だったので、母親の一方の腎臓を摘出してその少年に移植した手術も全世界の注目を浴びていたがこれも間もなく死んでしまった。専門家の説を聞くと、人間には特異な個性維持の本能があって、内臓を移植しても、その内臓それ自身が別個体の継続として単独に生きている間は本人の臓器の代用をして暫く生きているけれども、やがて生体の個性維持の本能が他人から移植した臓器や、あまりに大量の他人の血液の輸入などは、それを同化して、自分の個性ある個体に吸収するには大量すぎるので、異物排除の働きでそれを排除しようとする働きが起るので、やがて移植した臓器も死に、輸血した他人の血液も排除されて益々出血が多量となり死んでしまうのである。これは個体生命の生理作用のことであるが、民族生命の生理作用ともいうべきものにもこれと同じことがあるのである。一個の民族は、それに輸血するが如く色々の民族を其処に混入し、色々の思想を混入しても、その民族が民族として生きるに耐える健康を保っている限りにおいて、それを同化して、本来の民族性に還元するのである。フランス人の中に他の民族を移住させてもやはりフランス人的精神のものになってフランス民族精神の純粋さに還元しようとするのである。ついに同化し得ない状態に達する時は、異物排除の生命作用が起り其処に闘争や混乱が起る。日本の現状は日本精神の純粋に還元しようとする働き(いわゆる復古調とか逆コースとか)と、同化しようとする働きと、同化し得ない外来思想を排除せんとする働きとが混同して大混乱が民族の生理作用に起りつつある有様である。異物の方が大量になってしまえば、日本の民族性は大量輸血の暁雄(あけお)ちゃんのように死滅するほかはないのである。逆コースだなどと言って日本民族精神の純粋に還元しようとする働きを軽蔑することなく、その純粋の復元への働きこそ日本民族の純粋性の死活の問題なのであって、青年諸君が、もっと真面目に日本民族精神の護持に懸命になられんことを望むのである。」

(『若人のための78章』谷口雅春著・昭和35年7月5日・日本教文社発行、125~127頁 「第46章 日本民族の交換輸血の反応」より転載)
posted by 衆議院議員・稲田朋美氏の国家観・政治思想 at 00:00| 日記 | 更新情報をチェックする
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